自律神経失調症の症状

自律神経失調症

症状は人により千差万別

自律神経失調症の症状は人それぞれで、これといった定番の症状というのはあまりありません。

自律神経というのは全身に張り巡らされており、それゆえ、自律神経の乱れによる症状は全身のどこにどのように現れるのかわからないのです。

当サイトのトップページに記載している症状やそれ以外の症状が現れる人もいます。疲労感・めまい・不眠などの症状は、比較的出やすい傾向があるようです。

また、症状が不規則に出たり、慢性的に出たり、突然出て突然治ったりなど症状の現れ方まで人によって異なります。

さらに、同じ症状でも鈍い痛みが続いたり、鋭い痛みがあったりと症状の程度も異なるようです。

私の場合は、複数の症状が長期にわたって出続ける傾向がありました。いくつかの症状は無くなりましたが、まだ継続して出ている症状もあります。

自律神経失調症の症状

自律神経失調症の諸症状を大別すると、以下の3つに分類できます。

①全身に現れる症状

不眠、めまい、微熱、冷え、火照り、疲労感、倦怠感、食欲不振など

私の場合、上記の症状の中では、微熱と食欲不振 以外の症状が全てありました。

不眠
不眠は最初に救急搬送された2021年12頃から現在(2022年8月)に至るまで、継続して症状が出ています。

そのため、夜寝る前は睡眠導入剤を飲んでからベッドに入っています。

眠れないと疲れが取れないので、睡眠導入剤にはとても助けられています。

めまい
めまいも初期時点から症状がありました。

自律神経失調症におけるめまいの症状は以下2種類が認められています。
①周囲がグルグル回るようなめまい
②自分自身がフラフラするめまい

私の場合は②の方でした。感覚としては、小舟に乗って大荒れの海の上にいるような感覚でした(実際にそんな体験はないのであくまで想像ですが笑)。 

常に自分がフラフラしている感覚があるのです。

さらに、こちらもそんな体験はないのですが、頭をボクサーにでも殴られたような、突然ガクッとくるめまいも時々ありました。

冷え・火照り
火照りは発現回数は少なかったですが、急に頭がお風呂でのぼせた時のような状態になり、気分が悪くなりました。

一方、冷えの方はかなり強く症状が出ました。特に私は足先が冷えました。

まるで氷のように足が冷たくなり、冬場は足に毎日ホッカイロを張っていたりしました。

疲労感・倦怠感
こちらもかなり強く症状が現れました。

私は日頃からランニングなども行っていたため、体力は少しは自信があったのですが、病気になってからは疲労感と倦怠感に毎日悩まされました。

特に運動とかもしていないのに、全身に疲れた感じがあり動くのが億劫になりました。

まるで鉄でできた衣を常に身に纏っているように体が重く感じました。

②器官に現れる症状

頭痛、耳鳴り、息切れ、腹痛、下痢など

器官の不調は上記以外にも実に様々です。

その中でも私が特に苦しんだ症状は以下の通りです。

頭痛
頭痛も、初期の頃から症状がありました。

痛みの程度にも個人差があると説明しましたが、私の場合、ジーンとした痛みが長く続くタイプの痛みでした。

場所としては、後頭部(つむじの少し後ろの内側)〜首筋にかけて痛みがありました。

表現が難しいですが、後頭部の内側をキュっとつままれているような感覚がありました。

慢性的にこの痛みがあり、この痛みがめまいや吐き気などの別の症状を引き起こしたりしたので、とても厄介な症状でした。

肩こり
肩こりもとても酷かったです。この記事を書いている2022年8月現在でも、この肩こりは結構強く症状が残っています。

まるで、両肩に鉄板でも入っているのではないかというくらい肩が固くなりました。

交感神経がずっと優位になり続けた結果、肩周りの筋肉も緊張しっぱなしで固くなってしまったのだろうと思います。

肩は首と繋がっており、頭の方にも肩から筋肉が通っています。

そのため、肩がこると頭も痛くなることも多く、肩こりと頭痛はいつもセットで症状が出ていました。

動悸
私が最も厄介だと感じたのが動悸です。私の場合、動悸が単発で出ることはあまりなく、必ず別の症状と同時に出ていました。

次第に動悸が出るパターンが自分自身で自覚できるようになり、頭痛・めまい・急な体の冷えのいずれかが起こった時に、同時に動悸が出るようになりました。

私の中では、数ある自律神経失調症の症状の中でも動悸が最も深刻な症状でした。

なぜなら、動悸が出ると、次に現れる症状は「意識喪失感(死ぬかもしれないという恐怖感)」だったからです。

私の場合、意識喪失感まで症状が進行するともう救急車を呼ぶレベルになってしまうので、なんとか動悸が出ないよう気をつけながら療養していました。

もっとも、この動悸に関しては自律神経失調症の症状ではありますが、後にパニック障害の症状でもあることがわかり、私の動悸はパニック障害の方に根本的な原因があることがわかったのですが。

腹痛
腹痛もとても辛かったです。

私は自律神経が乱れると胃腸系に症状が現れやすいようで、発病前からもちょこちょこお腹を壊すことがありました。

主な症状としては、腸の痛み・お腹の張り・下痢でした。

特にお腹に悪いものを食べていないのにも関わらず、食後にお腹が痛くなって下痢をしたり、お腹が張って不快な思いをしたりすることが多かったです。

このような時は、トイレでスッキリさせてからベッドに仰向けになり、お腹に手を当ててゆっくり深く呼吸して安静にしていました。

こうすることで自律神経が整い、腹痛も治っていくのです。

③精神に現れる症状

イライラ感、不安感、やる気の喪失、集中力・記憶力低下など

自律神経失調症には精神面での不調を伴うことも多いようです。

特に理由もなく不安になったり、イライラしたり、また集中力や記憶力が低下するといった症状も見られるそうです。

身体的な症状がメインの自律神経失調症ですが、めまいなどの症状にいつ襲われるかわからない状況では、心にかかる負担(ストレス)も大きいのです。

そのため、身体的な症状だけではなく、精神的な症状も併発することが多いようです。

私の場合、精神的な症状は幸いなことにほとんどありませんでした。

ただ、病気になる直前の1ヶ月間くらいは、仕事中に単純なミスをしたり、取引先に言ったことを自分自身が覚えておらず自分自身を信じられなくなったりした、ということがありました。

もしかしたら、発病以前に集中力・記憶力低下の症状が先行して出ていたのかもしれません。

まぎらわしい症状

自律神経失調症は、あくまで自律神経の乱れによって身体的症状が発生します。

しかし、これらの身体的症状の背後には、実は重大な病気が隠れている可能性もあります。

例えば、めまいや動悸、腹部圧迫感などの自律神経失調症の代表的な症状は、糖尿病や脳梗塞、がんなどの重大な病気でも現れる症状です。

そのため、自律神経失調症と決めつける前に、不調を感じる体の部分に臓器的な異常がないか、必ず確認するようにしましょう。

私も最初にめまいが起きた時は、脳に異常があるのではないかと疑い、真っ先に脳神経外科でMRI検査を行いました(結果は異常なしでした)。

参考書籍

今回の記事の内容は以下の書籍を参考にさせて頂きました。

また、私の実際の体験と主治医から聞いた情報も交えながら紹介しております。


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