退院して仕事を在宅ワークへ切替え
12月1日、救急搬送された病院で私は無事に朝を迎えられました。
前日寝る前は「寝たらもう目を覚まさず死んでしまうのではないか」と、パニック発作という人生で初めての経験に相当うろえていたのですが、そんなことはなく普通に朝がやってきました(笑)。
ただ、やはり船に乗っている様なめまい・ふらつきは引続き強くあり、気分の重たい朝だったのを覚えています。
病院の朝食をいただき、医師の簡単な検査を受けて、私は午前中のうちに退院することになりました。
退院する際には上司に車で迎えに来てもらい、自宅まで送り届けてもらいました。
退院したばかりですが、あいにく外せない担当案件があり、在宅勤務という形で仕事をすることにしました。
自宅のアパートに帰宅すると、まずはお風呂に入りました(前日の病院では入れなかったので)。
普段私は1人暮らしということもあって湯船にお湯は張らずシャワーだけで済ませてしまうことがほとんどだったのですが、久しぶりに湯船にお湯を張りゆっくりしました。
やはり湯船に浸かるのは気持ちがいいですね。全身の疲れがお湯に溶け出していくようで、体の緊張もほぐれてすごく心地良い状態になりました。
その後、お昼を食べてテレワークを行い、その日は無事に業務を終えることができました。
この時はまだ症状は継続しているものの、何とか仕事を続けていけるかなという感じでした。
翌日の2日も同じようにテレワークを行い、1日を終えました。
そして、問題の12月3日を迎えました…。
3回目のパニック発作で救急搬送
12月3(金)も前日と同じようにテレワークを行なっていました。
特段体調も前日と変わらず、「今日を頑張って乗り越えて土日ゆっくり休もう!」と考えていました。
夕方に営業支社全体の打ち合わせがあり、オンライン形式で参加しました。
会議は1時間で終わり、終業時間である17時ピッタリにパソコンを閉じました(笑)。
「これで1週間乗り切った!」と思い、疲れもありソファにドカっと横になりました。
夕食の時間まで少し寝ようかなと思って目を瞑って横になっていたのですが、なかなか眠れません。
それどころか、不思議な感覚にとらわれました。めまいの一種だと思うのですが、目を瞑っていて目の前が真っ暗の中、まるで自分が宇宙空間にいるかのように無重力状態を感じたのです(実際に無重力を体験したことはないのであくまで想像ですが)。
その中で自分は上下左右関係なく、ぐるぐる回転している感覚を抱きました(宇宙飛行士が宇宙ステーションで無重力状態の中、体をぐるぐる回しているようなイメージです)。
不快な感覚だったので、とりあえず目を開けて体を起こしました。
すると、途端に激しいめまいに襲われました。
「何で急に!?」という戸惑いと同時に、また発作が起こるかもしれないと恐怖感が一気に襲ってきました。
そして、その不安が的中し、前回と同じように激しい動機とともに手足が急激に冷たくなり、頭から血の気が引いていき意識も薄らいでいきました。
今回は自宅内ということもあり、「このまま気を失って目を覚まさなかったら、明日から土日だから誰にも発見されないし、そうしたら本当に死んじゃうんじゃないか」と尋常じゃないほどの恐怖感に見舞われました。
これが3回目のパニック発作でした。
今回は携帯電話で自分で119番に電話をして救急車を呼びました。
ちなみに、パニック発作が直接的な原因となって死ぬことは100%ないそうです。
まさかこんなに早く2回も救急車に乗るとは思いませんでした(笑)。
流石に直近で同じ症状で救急搬送されていることもあり、救急隊の方も私の体に対して何かおかしいと疑問を持っていたようでした。
取急ぎ救急車内で体温と血圧を測ると、なんと体温は34度代! 血圧にいたっては170(上)もありました!今までみたこともない数値でビックリです。
そしてまたもや毛布をかけてもらい体を温め、前回とは別の総合病院ですが搬送して頂きました。
苦しみの原因は「自律神経の乱れ」かも!?
今回は新型コロナ感染の疑いも考慮し、病院に着くなり真っ先に抗原検査を行いました。
しかし結果は陰性。前回と同様、血液検査も行いましたが、こちらもまた異常なし。
結局自分は何でこんな状態になっているのかまたわかりませんでした。
しかし、担当してくれた医師と話をしていると、私の症状に関してヒントをもらえました。
それが、私の症状の原因が「自律神経の乱れ(自律神経失調症)」によるものではないか、ということでした(後にわかるのですが、やはりこれが原因の一端でした)。
ただ、その時は自律神経の知識など全くない私は、何がどう関係しているのかよくわからず、ただ「そうなんですかー」と返答するしかありませんでした。
今回も私が急に倒れたということで、またもや上司に病院まで駆けつけてもらいました(2度も本当に申し訳なかったです)。
今回は病院の入院病棟のベッドが満床ということで、不安でしたが入院はせず自宅に帰りました。
しかし、やはり1人で家にいるとまた発作が起こったらどうしようという不安が拭いきれなかったので、近くに住む会社の同僚に事情を伝え、万一の時は助けを求められるようにしました。
翌朝、何とか無事に目が覚め、土曜日でもやっている近場の脳神経外科へ再受診しました。
2度も救急搬送されたことを伝えると先生もビックリしており、自律神経の乱れが原因ではないかと伝えると自律神経を整える薬を処方して頂きました。
それから薬が効いているうちは症状が少し良くなりましたが、この時点で1人で外に買い物に行くのもかなりしんどい程、めまい等の症状が悪化していました。
土日で自宅療養するもあまり症状は改善せず、結局週明け月曜日の仕事は有給を取ることにしました。
長期的に仕事を休職することを決意
体調も一向に良くならず日常生活もままならないため、急遽母親に自宅アパートまで来てもらうことにしました。これはかなり助かりました。
この時点で私は蛍光灯の光やテレビの音、食器の擦れる音や外を走る車の音でさえ不快に感じる程、神経が弱っていました。
そして、この頃から吐き気も激しく現れるようになりました。
自律神経が乱れていることによって、些細なストレス(光や音)にも過剰に神経が反応して気分を害していたようです。
結局この日は何もできず、一日中ベットにくるまっていました。
こんな状態のため仕事もできるわけもなく、結局その週は1週間丸ごと有給を頂くことになりました。
そして翌週の12月13(月)。少しは回復した私ですが、仕事に復帰できる状態では全くなく、今後について相談するため上司と喫茶店で面談しました。
私としてはもう1週間くらい様子を見て復帰したいという思いでいましたが、上司からは実家の群馬に帰ってゆっくり治療するよう勧められました。
20年以上会社で働いてきた方から見た私の状態は、すぐ復帰できる見込みがあるとはとても思えなかったようです。
そんなありがたい言葉を頂き、営業店の皆さんに色々と迷惑をかけてしまうのは大変心苦しかったのですが、群馬で療養させて頂くことにしました。
心療内科へ初めて受診
翌日12月14日。心療内科を受診しました。
色々と調べたところ、ストレスが原因で身体的な症状が出る場合は心療内科を受診するようです(ちなみに、ストレスが原因で精神的な症状が出る場合は精神科を受診するようです)。
心療内科では、心の状態を見るために様々な質問が書かれた問診表を回答していきました。
例えば「自分には価値がないように思う、という項目について1〜5のうちどの程度当てはまるか」と言ったような質問がありました。
全部回答して先生の問診を受けました。結果としては、うつ病ではないものの症状の原因はわからないと言われてしまいました。
めまいがひどいと伝えていたので、めまいに効く薬を出して頂きました。
しかし、その薬はトラベルミンというもので、乗り物の酔い止めに使う市販でも手に入る薬でした。
「これで治るのか?」と内心思い飲んでみましたが、やはり症状は改善しませんでした。
そして、群馬へ帰ることを決意しました。
新幹線で地元の群馬へ
12月16日。新幹線で群馬に戻って来ました。
新幹線ではめまいと吐き気がすごかったので、ずっと寝て過ごしていました。
お盆に帰省して以来の地元です。
やはり地元に帰ってくると、慣れ親しんだ土地からか安心感が出てきました。
そして気分もちょっと楽になった気がしました。
この日実家に着いたのは夜だったので、夕食を食べすぐに眠りにつきました。