本屋での「パニック障害」との出会い
GWに入りました。と言っても、休職中の私にとっては普段とそれほど変わりません。いつものように外出をしたり、家でゆっくりしていました。
そんなある日、近くの書店で自律神経の本を眺めていると、パニック障害と名のつく本を見つけました。
そういえば1月に主治医の先生からうつ病の診断を受けた時に、パニック障害も少し併発していると言われたのをこの時ふと思い出しました。
その時は、「うつ病が治れば自然とそっちも回復していきますから」と言われていたので、パニック障害のことはこれまであまり気に留めてきませんでした。
少し気になってパニック障害の手にとり、目次や内容にさっと目を通すと、まさしく自分の苦しんでいる症状が書いてありました!
その場でこの本を買うことを即決し、レジで会計をしてすぐ近くのカフェに入り読み始めました。
本の内容は、まるで自分のことが書いてあるかのように、全てが当てはまっていたように感じました。
この時に初めてパニック障害がどういう病気であるのかを知りました。
また、突然やってくる発作の正体がこれだとわかって、安心しました。
発作の原因がわからずこれまでモヤモヤしていた気持ちがスッと消えるような気がしました。感動的でした!
そして、自分の病気の根源はうつ病ではなく、恐らくパニック障害だと気づきました。
思い返せば、一番初めに車の運転中に症状が出た時も、まさしくパニック障害の症状でした。
長らく自分はうつ病だと思って治療を進めていたのですが、本当はパニック障害だったんだ、と感じました。
うつ病、パニック障害、自律神経失調症とも似たような症状が出たりします。
そのため、恐らくうつ病などの症状も多少出ていたとは思いますが、根本的な部分はパニック障害であるとなかなか気づけなかったのだと思います。
プチパニック発作 再び
体調も順調に回復しつつあることから、車で少しだけ遠出をしてみようと思い、特に理由はないのですが、隣の安中市にあるJR安中駅まで車で行ってみることにしました。
自宅から片道10キロちょっとのところで、車で25分程の距離でした。
運転を始めた段階では特段症状も出なかったのですが、目的地の安中駅に近づくにつれて次第に手足が冷えてきました。
そして次に頭痛がきて、ちょっとまずいかなと思いました。ですが、もう目的地付近まで来ていたのでそのまま進むことにしました。
そして、何とか安中駅に到着し、一般車用の送迎用駐車場に車を停めました。
ただ、着いた時には頭痛と手足の冷えに加え、めまいや動悸も少し出始めました。
少し休んだら帰ろうかと思って後部座席で横になっていたのですが、冷えや頭痛が治りません。さらに、さらにはめまいや動悸は強くなっていく一方です。
これはまずいと思った私は、携帯していた抗不安薬をすぐに服用しました。15分くらい耐えていると次第に症状が緩和してきて、楽になりました。
「危ないところだったな」と思いながら、帰りは特に発作も起こらず無事に帰れました。
先日、イオンモール高崎まで無理して行った時と同じで、またもやプチパニック発作が起こってしまいました。懲りずに同じことを繰り返す私(笑)。
思い通りに回復しないことへの焦り!?
実は、安中駅でプチパニック発作になったことについては、出発前からちょっとだけ想定していました。
5月に入り体調が良くなっていた私は、実は少しずつ服用する薬の量を減らしていったのです(薬を減量することについては主治医の了解済み)。
具体的には、1日1錠飲んでいた抗不安薬を1日半錠に減らしていました。そして、プチパニック発作が起こった日は、薬を減量してから初めての遠出でした。
そのため、出発の時から大丈夫かなという多少の不安はあったのです。
こういう時は無理に目的地まで行かずその半分の距離までにする、とかが本来正解のような気がします。
しかし、それでもなぜ私が安中駅まで行ったのかというと、それは私が自分の立てた計画通り進めようと思ったからです。
例えば私は、「○月○週までに〇〇をできるようにしよう」というように、予め予定を立てて回復までの道筋を描いていました。そして、その計画通り行動してきました。
その結果、プチパニック発作になったのです。もちろんプチパニック発作になることはその計画の中にはありませんでしたが(笑)。
後に、このことを掛かりつけの先生に話したら「気持ちはわかりますが、そんなに焦らないで」と言われてしましました。
私自身としては焦っているつもりはなかったのですが、予定していたGW明けの復帰も叶わず、心のどこかで焦りがあったので計画表などを作成したのかもしれません。
治療には体調を優先すべきであって、計画表を優先するのは間違っていました。プチパニック発作が起こった当日は、出発前から体調が良い訳ではなかったので、そこは反省点でした。
精神科への初めての受診
自分の病気の原因がパニック障害ではないかとわかったため、精神科(心療内科 併設)にも行ってみることにしました。
GW明けに予約の電話をして、予約が取れたのは5月の終わり頃でした。精神科も混むんですね。
精神科には初めて行ったのですが、何とも雰囲気の良い感じの病院でした。
待合室は蛍光灯の白く明るい灯でなく、オレンジ味のある柔らかくほんのり薄暗い感じでした。
ピアノのBGMも流れており、落ち着ける雰囲気を醸し出していました。
診察室には患者用のソファが置いてあり、向かいの3メートルくらい離れたところに先生の机があって、先生がそこに座っていました。
一般の内科とかだと診察の時は先生が目の前にいますが、精神科だとちょっと離れたところに机があって、その向こうから先生に体調について質問されました(他の精神科は違うかもしれませんが)。
何だか就活の面接スタイルみたいだな、とちょっと感じましたが、もちろんそんな堅苦しい場面ではありません。
先生もこちらの話をよく聞いてくださり、過去のパニック発作の経験などを色々と話しました。
私の話を聞いて、先生も「パニック障害の症状で間違いないですね」とのことでした。
この時、私の中で正式に自分の病気が「パニック障害」であることを確信しました。
私は、これまで神経内科から処方されていた抗うつ薬(レクサプロ)と抗不安薬(アルプラゾラム)の2種類を飲んでいました。
しかし、よりパニック障害に効く方の薬があるということで、薬の種類を変更することとなりました。
新しい薬は、パロキセチン(抗うつ薬)とブロマゼパム(抗不安薬)という名前でした。
薬を変えることに少し戸惑いはありましたが、変えた初日も特段の副作用もなく、すんなりと私の体に馴染んだようです。
とりあえず1週間だけ薬を変えて様子を見てくださいとのことでしたが、先生の言う通り新しい薬の方が私も自分に合っていると感じました。
何より、以前の抗不安薬(アルプラゾラム)は飲むと眠気がすごかったのですが、同じ抗不安薬でも新しいブロマゼパムは眠気がほとんど起こらず、助かりました(これは個人差があると思いますが)。
こうして、5月は自分の病気の本当の原因を知ることができ、新たな治療をスタートさせた月となりました。