【4月下旬】体調は安定するも完治まで遠く

病状の変化(時系列)

安定しつつある体調

4月上旬まで急速な回復を見せてきた私。そのため、5月のGW明けには会社に復帰したいなと考えていました。

4月下旬になり、不安定だったこれまでの体調も安定してくるようになりつつありました。

最も苦手とする車での1人での運転についても、ある程度はできるようになりました。
また、近場であればめまいなどの症状が起こることも少なくなりました。

ある日、少し挑戦して私の住む高崎市の隣の安中市にある「鼻高展望花の丘」という場所に車で1人で行ってきました。片道20分程度の道のりです。

この時期ここでは一面にネモフィラが咲き誇っており、とても綺麗でした。
平日の昼間に行ってきたので、それほど多く人はおらず、ゆっくりできました。

アルプラゾラム(抗不安薬)が効いていることもあり、多少の緊張はあったものの無事に花見を楽しむことができ、帰宅しました。

4月下旬は、このように1人で外出することが多くなり、多くの行先は自宅から車で20分以内の限られた範囲内でした。
残念ながらこの時点では、まだ怖くてそれ以上遠くまで行こうとは思えませんでした。

ですが、薬を飲んでいれば多少の緊張はあるものの、限られた範囲内で日常生活を楽しめるようになりました。

なかなか治らない「発作」への不安

1月に倒れてから3ヶ月が経ち、身体的に不快な諸症状(めまい・動悸・頭痛など)はかなり減ってきました。実に喜ばしいことです。

しかしながら、緩やかに治りつつもまだ強く現れる不快な症状がありました。

それが、予期不安というものです(予期不安については別記事で解説します)。
(この時の私は、まだ予期不安という言葉を知りませんでした。それを知るのは5月でした。)

ストレスを感じて体が緊張すると急に現れる発作(激しいめまいや動悸、そして、そこからくる意識喪失感)。

私は過去にこれを4度も体験し、「意識がなくなって死ぬかもしれない」という恐怖を何度も感じています。

その恐怖感が体に染み付いていたのでしょうか、症状が出ていない時でも「あの発作が突然また起こるかもしれない」という恐怖感が常にまとわり付いていました。

例えば、車を運転して赤信号で止まった際に、「薬飲んでるけど、この待ち時間で発作が起きたらまずいかもな…」などと考えてしまうのです。

また、電車に乗った時には「この前は新幹線の中で発作になったんだよなー。あの時と状況が似てるな…」などと過去の経験を思い出してしまうのです。

こうしたことを想像するだけで、気分が悪くなりめまいや動悸が起きてしまうのです(予期不安)。

「そんなこと考えなきゃいいじゃん」と思うのですが、無意識に考えてしまうのでどうしようもできません。

また、「考えないようにしなきゃ」と思っても、それによって逆により強く意識してしまうという悪循環に陥っていました。

そのような予期不安の症状を取り除くためにアルプラゾラム(抗不安薬)を飲んでいるのですが、薬の効果が切れるとどうしても予期不安の症状が出てしまいます。

私には、仕事に復帰するためにアルプラゾラムを飲まなくても良い状態になることが必要でした。

そのため、あえてアルプラゾラムを飲まない日もあったのですが、そういった日は必ず予期不安の症状が出ていました。

今まで順調に体調が回復してきたのはアルプラゾラムのお陰であり、この薬に頼らなければ私はまだまだ回復してきたとは言えない状態だったのです。

ここで改めてアルプラゾラムの効果の大きさを認識しました。

5月のGW明けに復職を目指していた私ですが、この予期不安の症状がなくなるまでは復帰はムリだなと感じるようになりました。

先の見えない治療期間

「予期不安」というのは私の思っていた以上にクセ者でした。この記事を書いている2022年8月時点でも、なお予期不安の症状に苦しめられています(だいぶ症状は軽くなりましたが)。

4月末の段階では、私は自分の病気が自律神経失調症(あるいは、うつ病)だと思っていました。

そのため、なかなか良くならない症状の原因を探るため、自律神経失調症について詳しく勉強してみることにしました。

近所の本屋に行って自律神経に関する本を買ってきました。

私が最初に読んだのが「専門医が治す! 自律神経失調症(高橋書店)」という本でした。

とても良い本でした。自律神経失調症については別記事でも解説しますが、この本を1冊読むだけでも自律神経失調症について大体理解できた気がしました。

しかしながら、症状が出ていない時にでもわき起こる「あの発作が突然また起こるかもしれない」という恐怖感が何なのかは結局わかりませんでした。

そして、もしかしたらこの恐怖感は自律神経失調症によるものではないのではないか、と私は次第に思うようになっていきました。

思えば、初めに「うつ病」と診断された時からずっと疑問に感じていたことがあります。

それは、私には発病当初からうつ病の一丁目一番地の症状である「強い憂うつ感や気持ちの落込み」といった症状が全くありませんでした。

そのため、うつ病と診断された時からずっと「本当にうつ病なのかな…」と心の隅っこで思っていた節がありました。

また、うつ病に関する本も読んでみたのですが、うつ病の症状に「突然発作が起こるかもしれない恐怖感」などという症状はありませんでした。

いよいよ、私は自分の病気の根源が「うつ病」ではないのではないかと思い始めるようになりました。

しかし、そうは言ってもこの恐怖感の原因がわかりません。原因がわからないと対処の仕方もわからず、仕事の復帰の目処も立ちません。

私は、先の見えない治療期間へと突入していくこととなりました。

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